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2025年06月18日
【第4回】ゴルフ前後にやっておきたい腰痛予防ストレッチ3選
たった10分のストレッチが変える、あなたのゴルフライフ
「ストレッチは大切だとわかっているけど、具体的に何をしたらいいかわからない」「時間がないから、とりあえず軽く体を動かすだけ」そんなゴルファーの方が非常に多いのが現実です。
前回までの記事では「ゴルフで腰を痛める原因」「ゴルファーに多い腰痛の種類」「シーズン開幕時の注意点」について解説してきました。今回は「ゴルフ前後にやっておきたい腰痛予防ストレッチ3選」というテーマで、実践的で効果的なストレッチ方法をお伝えします。
私は運動器認定理学療法士として、これまで数多くのゴルファーの腰痛を診てきました。その経験から、「これだけは絶対にやってほしい」と思う3つのストレッチを厳選しました。どれも5分以内でできる簡単なものですが、継続することで劇的に腰痛リスクを減らすことができる効果的なストレッチです。
Contents
なぜゴルフにストレッチが不可欠なのか?
まず、なぜゴルフにおいてストレッチが特に重要なのかを理解しましょう。ゴルフスイングは、人間の体が日常生活では行わない特殊な動きの組み合わせです。
ゴルフスイングの体への負担
回旋動作の負担:
ゴルフスイングでは、腰椎(腰の背骨)に大きな回旋力がかかります。腰椎は本来、回旋よりも前後の動きや側屈を得意とする構造のため、回旋動作には大きな負担がかかります。
速度変化による負担:
バックスイングからダウンスイング、そしてフォロースルーへの一連の動きでは、筋肉の収縮と弛緩が短時間で激しく変化します。これに対応するためには、筋肉の柔軟性と反応速度が重要です。
非対称動作による負担:
ゴルフスイングは左右非対称の動作のため、体の片側により大きな負担がかかります。この負担のアンバランスが、腰痛の原因となることがあります。
ストレッチがもたらす3つの効果
1. 関節可動域の改善
硬くなった筋肉をほぐすことで、関節の動きがスムーズになり、スイング中の無理な力みを防ぎます。
2. 筋肉の準備と回復
ゴルフ前のストレッチは筋肉を「準備状態」にし、ゴルフ後のストレッチは疲労回復を促進します。
3. 神経系の活性化
適切なストレッチは神経系を活性化し、筋肉の協調性を高めて、効率的なスイングを可能にします。
【厳選3選】ゴルフ前後の腰痛予防ストレッチ
それでは、私が特におすすめする3つのストレッチをご紹介します。どれもゴルフ場のクラブハウス前や自宅で簡単にできるものです。
ストレッチ1:キャット&ドッグストレッチ(腰椎の柔軟性向上)
効果:
- 腰椎の前後の動きを改善
- 腰回りの筋肉(脊柱起立筋、腹筋群)のバランス調整
- 骨盤の動きの改善
やり方:
- 基本姿勢を作る

- 四つん這いになります
- 手は肩の真下、膝は腰の真下に置きます
- 背中は自然なカーブを保ちます
- キャットポーズ(猫のポーズ)

- 息を吐きながら、おへそを見るように背中を丸めます
- この時、腰から背中全体が気持ちよく伸びることを意識します
- 5秒間キープします
- ドッグポーズ(犬のポーズ)

- 息を吸いながら、今度は胸を張って腰を反らせます
- 顔は前方を見上げ、腰から背中全体の前面が伸びることを意識します
- 5秒間キープします
- 繰り返し
- キャットとドッグを交互に5〜10回繰り返します
- ゆっくりとした動作で、呼吸と連動させることが重要です
注意点:
- 痛みがある場合は動きの範囲を小さくする
- 反動をつけずに、ゆっくりとした動作で行う
- 腰だけでなく、背中全体の動きを意識する
ゴルフ前後での活用法:
- ゴルフ前:体を温めるために、やや大きめの動きで5〜8回
- ゴルフ後:疲労回復のために、ゆっくりとした動きで8〜10回
ストレッチ2:ヒップフレクサーストレッチ(股関節前面の柔軟性向上)
効果:
- 股関節屈筋群(腸腰筋など)の柔軟性向上
- 腰椎の過度な反りの改善
- スイング時の下半身安定性向上
- デスクワークによる股関節前面の硬さの改善
やり方:
- 基本姿勢を作る

- 右足を前に出し、膝を90度に曲げて前方に踏み出します
- 左足は後ろに伸ばし、膝を地面につけます
- 両手は右膝の上に置いて体を支えます
- ストレッチポジションに移行

- 体重を前方に移動させ、左の股関節前面を伸ばします
- この時、腰を反らせすぎないよう注意します
- おへそを前方に押し出すイメージで行います
- ストレッチの深化


- 余裕があれば、左手を上に伸ばして体側も一緒に伸ばします
- さらに余裕があれば、上に伸ばした手を右側に倒して体側伸ばしを加えます
- キープと反対側
- 30秒間キープします
- 反対側も同様に行います
注意点:
- 腰を反らせすぎない(腰痛がある場合は特に注意)
- 膝に痛みがある場合は、膝の下にクッションやタオルを敷く
- バランスを崩しやすいので、壁や安定した場所で行う
ゴルフ前後での活用法:
- ゴルフ前:軽めの強度で左右各20〜30秒ずつ
- ゴルフ後:しっかりと伸ばして左右各30〜45秒ずつ
応用バージョン:
立位でも可能です。階段などの段差を利用し、片足を1段上に置いて体重を前方に移動させる方法もあります。
ストレッチ3:スパイナルローテーション(脊柱回旋ストレッチ)
効果:
- 脊柱の回旋可動域向上
- ゴルフスイングに必要な体幹の回旋性向上
- 肋間筋や腰方形筋などの深部筋群の柔軟性向上
- スイング時の力の伝達効率向上
やり方:
- 基本姿勢を作る

- 仰向けに寝て、両膝を曲げて立てます
- 両腕は体の横に広げ、手のひらを下向きにします
- 肩甲骨を地面につけた状態を保ちます
- 回旋動作

- 両膝をくっつけたまま、右側にゆっくりと倒します
- この時、左の肩甲骨が地面から離れないよう注意します
- 腰から背中の回旋を感じながら行います
- ストレッチの保持
- 右側で30秒間キープします
- 深呼吸をしながら、徐々に筋肉の緊張を緩めます
- 反対側の実施

- ゆっくりと中央に戻り、今度は左側に倒します
- 左側でも30秒間キープします
- 動的バージョン
- 静的ストレッチの後、左右にゆっくりと5〜10回動かします
- この時も肩甲骨が地面から離れないよう注意します
注意点:
- 肩甲骨を地面につけたまま行う(これが最重要ポイント)
- 痛みがある場合は、動きの範囲を小さくする
- 急激な動作は避け、ゆっくりとした動作で行う
- 首に力を入れすぎない
ゴルフ前後での活用法:
- ゴルフ前:動的な動きを加えて左右各5〜8回、その後静的に各20秒
- ゴルフ後:静的ストレッチを中心に左右各30〜45秒ずつしっかりと
効果的なストレッチのタイミングと頻度
ストレッチの効果を最大化するためには、適切なタイミングと頻度で行うことが重要です。
ゴルフ前のストレッチ(プレパレーション)
タイミング:
- ゴルフ場到着後、着替えを済ませてから
- 練習場での練習前
- ティーオフの20〜30分前
目的:
- 筋肉と関節の準備
- 神経系の活性化
- 怪我の予防
実施方法:
- キャット&ドッグストレッチ(5〜8回)
- ヒップフレクサーストレッチ(左右各20〜30秒)
- スパイナルローテーション(動的5〜8回、静的各20秒)
所要時間:約8〜10分
ゴルフ後のストレッチ(リカバリー)
タイミング:
- ラウンド終了直後
- シャワー前
- できれば帰宅前に
目的:
- 筋肉の疲労回復
- 翌日の腰痛予防
- 筋肉の緊張緩和
実施方法:
- キャット&ドッグストレッチ(8〜10回、ゆっくりと)
- ヒップフレクサーストレッチ(左右各30〜45秒)
- スパイナルローテーション(静的中心、左右各30〜45秒)
所要時間:約10〜12分
日常でのメンテナンスストレッチ
頻度:
- 週3〜4回
- 朝起きた時や就寝前
目的:
- 日常的な筋肉の柔軟性維持
- 腰痛の予防
- 次回ゴルフへの準備
実施方法:
全3種類を軽めの強度で、各ストレッチ20〜30秒ずつ
ゴルファータイプ別ストレッチカスタマイズ
ゴルファーのタイプや年齢、体の特徴によって、重点的に行うべきストレッチは異なります。
パワーゴルファー向けカスタマイズ
特徴:飛距離重視、力みやすい、筋肉の緊張が強い
重点ストレッチ:
- キャット&ドッグを多めに(10〜12回)
- スパイナルローテーションをしっかりと(各45秒)
- 追加:肩甲骨周りのストレッチ
ポイント:
力みによる筋肉の過緊張をほぐすことが重要。ストレッチ時間を長めに取りましょう。
シニアゴルファー向けカスタマイズ
特徴:関節可動域の低下、筋力低下、慎重な動作が必要
重点ストレッチ:
- ヒップフレクサーを念入りに(各45〜60秒)
- キャット&ドッグは小さめの動きから開始
- 全体的にゆっくりとした動作で
ポイント:
急激な動作は避け、痛みのない範囲で徐々に可動域を広げていきましょう。
女性ゴルファー向けカスタマイズ
特徴:柔軟性は高いが筋力不足、関節の安定性に注意が必要
重点ストレッチ:
- スパイナルローテーションで体幹の安定性も意識
- ヒップフレクサーで下半身の安定性向上
- 筋力強化要素も組み合わせる
ポイント:
柔軟性を活かしつつ、関節の安定性も同時に高めることを意識しましょう。
デスクワーカーゴルファー向けカスタマイズ
特徴:猫背姿勢、股関節前面の硬さ、長時間座位による影響
重点ストレッチ:
- ヒップフレクサーを最重要視(各60秒)
- キャット&ドッグで胸椎の動きも意識
- 追加:胸郭のストレッチ
ポイント:
日常の姿勢による影響を解消することが、ゴルフパフォーマンス向上のカギです。
よくある質問とストレッチのトラブルシューティング
Q1. ストレッチ中に痛みを感じた場合はどうすればいいですか?
A1. 痛みを感じた場合は、すぐにストレッチを中止してください。「痛気持ちいい」程度が適切な強度です。痛みが続く場合は、専門家に相談することをおすすめします。
Q2. 時間がない時は、どのストレッチを優先すべきですか?
A2. 時間がない場合は、ヒップフレクサーストレッチを優先してください。デスクワークなどで硬くなりやすい股関節前面をほぐすことで、腰痛リスクを大幅に減らすことができます。
Q3. ストレッチの効果が感じられません。何か間違っているのでしょうか?
A3. 効果を感じるまでには個人差があります。最低でも2〜3週間は継続してください。また、正しいフォームで行えているか、一度専門家にチェックしてもらうことをおすすめします。
Q4. 雨の日など、屋外でストレッチできない場合はどうしたらいいですか?
A4. 今回ご紹介した3つのストレッチは、すべて室内で実施可能です。クラブハウスのロビーや更衣室、車内でもできる動作ですので、天候に関係なく実施できます。
Q5. ストレッチ後にだるさを感じることがありますが、大丈夫でしょうか?
A5. 適度なだるさは、筋肉がほぐれている証拠です。ただし、強い疲労感や痛みがある場合は、ストレッチの強度が強すぎる可能性があります。強度を調整してください。
「ブーストケア」でのストレッチ指導とフォローアップ
「ブーストケア」では、お一人お一人の体の状態とゴルフスタイルに合わせたパーソナライズされたストレッチ指導を行っています。
個別ストレッチ指導の内容
1. 体の評価とストレッチメニューの作成
- 関節可動域や筋肉の硬さをチェック
- あなたの腰痛リスクに応じたストレッチメニューの作成
- ゴルフスタイルに合わせたカスタマイズ
2. 正しいフォームの指導
- 効果的なストレッチのやり方を詳しく指導
- よくある間違いと修正方法
- 自宅でも続けられるコツとポイント
3. 継続サポート
- 定期的なフォームチェック
- 効果の確認と メニューの調整
- 疑問や不安への対応
これにより、あなたのストレッチが確実に効果を上げているかを確認できます。
まとめ:継続こそが最大の腰痛予防
今回ご紹介した3つのストレッチは、どれもシンプルでありながら、ゴルフによる腰痛予防に高い効果があります。重要なのは「完璧にやること」ではなく、「継続すること」です。
今回のポイントをおさらい:
- キャット&ドッグストレッチで腰椎の柔軟性向上
- ヒップフレクサーストレッチで股関節前面の硬さ解消
- スパイナルローテーションでゴルフに必要な回旋可動域向上
これらのストレッチを、ゴルフ前後に各10分程度、そして日常のメンテナンスとして週3〜4回実施することで、腰痛リスクは大幅に減少します。
「たった10分で変わるの?」と思われるかもしれませんが、継続することで必ず変化を実感できるはずです。ゴルフは一生楽しめるスポーツです。そのためには、体のメンテナンスを怠らないことが何より大切です。
札幌市豊平区の「ブーストケア」では、あなたのゴルフライフをサポートする個別のストレッチ指導を行っています。「自己流でやっているけど効果が感じられない」「もっと効果的な方法を知りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの体をブーストさせ、ストレッチから始まる腰痛知らずのゴルフライフを実現しましょう!
ブーストケア 基本情報
- 所在地: 札幌市豊平区平岸3条13丁目1-29 ネクステージュ南平岸603号室
- アクセス: 地下鉄南平岸駅から徒歩3分
- 電話番号: 090-5843-0861
- 営業時間: 7:00〜23:00(不定休)
- 施術者: 運動器認定理学療法士
※次回は「【第5回】ゴルフを続けながら腰痛を改善する整体の活用方法」についてお伝えします。お楽しみに!
【タグ】ゴルフ,ストレッチ,腰痛予防,理学療法士,札幌市豊平区,整体,柔軟性,ゴルファー
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